マルク・シャガール 《サーカス Pl.38》 リトグラフ 1967年 《サーカス》より 限定250部

330,000円(税30,000円)

DETAIL

マルク・シャガール
《サーカス Pl.38》


リトグラフ
1967年
42.1×32.5cm
《サーカス》より
限定250部


額・黄袋・箱付き

本作品《サーカス Pl.38》は、マルク・シャガール(Marc Chagall, 1887-1985)が1967年に制作したリトグラフ集《サーカス》の終盤を飾る一点です。シャガールが長年にわたって魅了され続けたサーカスの世界を、詩情と幻想に満ちた独自の視点で描き出しています。

人生の寓話としてのサーカス


シャガールにとってサーカスは、単なる娯楽ではなく「人間存在そのものの縮図」でした。華やかな舞台の裏に隠された孤独や哀愁、歓喜と儚さを、彼はサーカス芸人の姿を借りて描き出します。本作では、中央に描かれたピエロのような笛吹きの道化師が、観客に向けて優しく旋律を奏でています。その周囲には軽やかに踊る曲芸師、幻想的に浮かぶ裸婦、そして月や星々が散りばめられ、現実と夢が交錯する不思議な空間が広がっています。

鮮やかな色彩と柔らかな線


シャガール特有の色彩感覚が際立つ作品です。エメラルドグリーンの衣装、赤い襟、そして頬を染めるピンクの色調が、道化師の存在を幻想的に引き立たせています。さらに黄色い月や軽やかな人物たちが、全体に浮遊感を与え、リズミカルで祝祭的な雰囲気を醸し出しています。
背景の人物たちは赤や黄色の線描で簡潔に表現され、中央の道化師を一層際立たせる効果を生んでいます。

《サーカス》シリーズにおける位置づけ


1967年に刊行されたリトグラフ集《サーカス》は、全38点で構成されるシャガールの代表的な版画シリーズです。彼は幼い頃からパリのサーカス小屋に通い続け、芸人たちの姿に「人間の歓びと悲しみ」「夢と現実の狭間」を重ね合わせてきました。シリーズ終盤に位置する《サーカス Pl.38》は、サーカスのクライマックスというよりも、むしろフィナーレを迎えた後の静けさと余韻を感じさせる作品です。笛の音が遠くに響くような、詩的で内省的な世界観が漂っています。

マルク・シャガール Marc CHAGALL (1887-1985)


帝政ロシア(現ベラルーシ)のヴィテブスクに生まれる。1907年ペテルブルク(現サンクト・ペテルブルク)の王立美術学校で学び、そこでの経験が彼の芸術に深い影響を与えた。1911年、シャガールは「蜂の巣」と呼ばれるアトリエに移り、そこでロベール・ドロネー、フェルナン・レジェ、モディリアーニなどの画家たちと交流した。この時期に彼の独自の絵画スタイルが花開き、色鮮やかで幻想的な要素が取り入れられた。1963年、パリ・オペラ座の天井画を制作。1977年にはレジオン・ド・ヌール最高勲章を授与された。1985年ヴァンスで死去。シャガールの作品は、空中を浮遊する恋人たちや故郷の素朴な風景など、独自の幻想的な要素が取り入れられ、国際的に高い評価を受けた。彼の油彩画、版画、挿絵などは、美術ファンを魅了し続け、その芸術は時代を超えて多くの人々に感動を与え続けている。

ショッピングガイド

SHIPPING 配送・送料について

クロネコヤマト

RETURN 返品について

不良品
商品到着後速やかにご連絡ください。商品に欠陥がある場合を除き、返品には応じかねますのでご了承ください。
返品期限
商品到着後7日以内とさせていただきます。
返品送料
お客様都合による返品につきましてはお客様のご負担とさせていただきます。不良品に該当する場合は当方で負担いたします。

PAYMENT お支払いについて

テスト用決済