ベルナール・ビュッフェ
《小さなフクロウ》
リトグラフ
1967年
31×24cm
《ベルナール・ビュッフェ リトグラフ作品集》より
限定3000部
枝にとまる小さなフクロウの存在感
本作は、枝にとまる一羽のフクロウを正面からとらえた作品です。簡潔な構図でありながら、画面中央に据えられたフクロウは強い存在感を放ち、静かな空間の中でじっとこちらを見つめる視線が印象的です。
小さなモチーフでありながら、画面全体を支配する緊張感が漂います。
鋭い眼差しが生む緊張感
大きく描かれた円形の目は、本作最大の見どころです。放射状に伸びる線によって強調された眼差しは、まるで闇の中から獲物を見据えるかのような鋭さを感じさせます。
ビュッフェ特有の強靭な線描が、フクロウの持つ神秘性と知性を際立たせています。
簡潔な線で描かれるフォルムの美しさ
羽根や胴体は細かな描写を排し、荒々しくも的確な線でまとめられています。
枝にとまる足元の描写や尾羽の広がりには、素早い筆致の中に確かな観察眼が感じられ、生命感あふれる造形となっています。
静寂に包まれた夜の気配
背景は淡い色調でまとめられ、フクロウのシルエットが際立つ構成となっています。
音のない夜の森の静けさや、張りつめた空気までもが伝わってくるような、詩情に満ちた一枚です。
ビュッフェの動物表現の魅力
ビュッフェは人物画や静物画だけでなく、動物をモチーフとした作品においても独自の世界観を築いてきました。
本作においても、単なる写実を超え、フクロウという存在の本質を鋭くとらえた表現が光ります。
作品としての完成度と魅力
簡潔な構図と力強い線描、そして印象的な眼差しによって構成された本作は、ビュッフェの動物画の魅力を凝縮した一枚です。
空間に飾った際にも高い存在感を放ち、見る者の視線を惹きつけてやまない作品となっています。