パリ・シリーズ
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1,540,000円(税140,000円)
シャガールの鮮やかなカラーが輝く、エッフェル塔とロバが共演する幻想的リトグラフ。直筆サイン入り、希少性高くコレクターに最適。
マルク・シャガール《パリ・シリーズ》
1954年刊行
シャガールのオリジナルリトグラフ集
概要
《パリ・シリーズ》は1954年に制作されたリトグラフ集で、シャガールが生涯にわたり愛し続けた都市パリをテーマにした作品群です。故郷ヴィテブスクを離れ、芸術家としての活動を本格化させたパリは、彼にとって「第二の故郷」であり、創造の源泉でもありました。このシリーズは、その感謝と愛情をこめて描かれたオマージュともいえるものです。
構図とモチーフ
《パリ・シリーズ》の各作品には、パリの象徴的建造物や風景が取り上げられています。
• エッフェル塔
• 凱旋門
• ノートル=ダム寺院
• セーヌ川
など、誰もが思い浮かべる都市の象徴が、シャガール特有の幻想的な空間に再構築されています。
そこには赤や青の鮮烈な色彩で描かれるロバや馬、恋人たち、花、音楽家、鳥といった寓意的なモチーフが浮遊し、現実の風景に夢や記憶、詩的な想像力が重ねられています。こうした要素が融合することで、単なる都市風景版画ではなく、シャガール独自の「心象風景」としてのパリが表現されているのです。
技法と特徴
本シリーズは、シャガールとムルロ工房との密接な協働によって制作されました。
• リトグラフの発色を最大限に活かした鮮やかな赤、深い青、透明感のある緑
• 自由な線描と即興的な表現による夢幻的な空間構成
• 都市の象徴と幻想的なモチーフを重ね合わせる独創的なイメージ
特に「シャガール・ブルー」と呼ばれる深い青が随所に用いられ、夜のパリや詩的な雰囲気を一層際立たせています。
コレクション的価値
《パリ・シリーズ》は、シャガールの版画作品の中でも人気が高く、コレクターにとって重要な位置を占めています。
• パリの名所とシャガール的幻想の融合というテーマ性
• 1950年代、円熟期に制作されたことによる完成度の高さ
• 限定部数のリトグラフであり、直筆サイン入りの作品が多く残されていること
これらの要素から、美術的価値のみならず収集品としての評価も高く、シャガールを語るうえで欠かせない版画集といえるでしょう。