アルバム・パリ
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275,000円(税25,000円)
「ベルナール・ビュッフェ《サンマルタン門》リトグラフ|直筆サイン|限定150部。都市の緊張感と記憶を独特の線と量感で描く名品。
ベルナール・ビュッフェ 《アルバム・パリ》
1962年制作
オリジナルリトグラフ12点
ムルロ工房刷り
限定150部
概要
《アルバム・パリ》は、フランスを代表する画家 ベルナール・ビュッフェ が1962年に制作した、全12点で構成されるオリジナル・リトグラフ版画集です。ムルロ工房で精緻に刷られた本作は、ビュッフェがこよなく愛したパリの街並みをテーマに、彼独自の鋭い線描と重厚な陰影表現で描き出しています。限定150部という希少性の高い作品集で、1960年代ビュッフェ作品を代表する一つとして評価されています。
制作背景
1960年代初頭、ビュッフェは自身の画業の中で都市風景の表現を深化させた時期にありました。彼は生まれ育ったパリを再び歩き、その象徴的な建築や街角を、自身の内面に響くモチーフとして選び取りました。ビュッフェにとってパリは単なる風景ではなく、彼の芸術観そのものを形づくる原点であり、《アルバム・パリ》はその集大成とも言えるシリーズです。
作品の特徴
●力強い直線と構成
ビュッフェならではの鋭い直線と強いコントラストが際立ち、都市の緊張感と構造美を同時に描き出しています。
●象徴的なモチーフの選択
ノートルダム大聖堂、エッフェル塔、凱旋門、サクレ・クール寺院など、パリを象徴するランドマークが次々と登場します。これらは単なる写実ではなく、ビュッフェの感情や視覚体験を反映した造形として再構築されています。
●陰影の表現
単色のリトグラフでありながら、緻密な線の重ねによって奥行きと光を感じさせる陰影を表現。建物の重量感と空間の広がりが見事に調和しています。
技法と制作
本作品はビュッフェ自身が制作したオリジナル・リトグラフで、パリのムルロ工房(Atelier Mourlot) で刷られました。精緻な製版技術によって、彼の特徴である硬質な線描が高い再現度で刻まれ、画面からは緊張感と迫力が伝わります。
作品の位置づけ
《アルバム・パリ》は、ビュッフェの数ある版画集の中でも特に評価の高いシリーズです。
それは、
●ビュッフェ芸術の象徴であるパリを主題にしたこと
●ムルロ工房の技術による高品質な刷り
●限定150部という希少性
といった点から、コレクターズアイテムとしても高い人気を誇ります。
また、都市を描いたシリーズとしては《アルバム・サンフランシスコ》や《アルバム・ニューヨーク》と並び、ビュッフェの版画史を語る上で欠かせない位置を占めています。